失敗
夕方、依頼者が以前から頼んでいた書類を持ってきた。
義母の体調が悪かったということで書類の具備が遅れていた。
納期にはギリギリ間に合う。
書類にはその義母の関与がなければ揃わなかったので、書類ができたイコール義母の体調が良くなったことを意味していると思った。
だから少し安心して、
「お母様の体調よくなられたんですね」
「ええ、まあ」
「よかったですね。元気に復活ですね」
と言ってしまった。
よかったですね、で止めておけばよかった。
復活って。。。
仲のいい友達じゃあるまいし、復活なんて言葉、なんか軽々しく思える。
言ったあとしばらくはなんにも思っていなかった。
けれど帰宅したあと、その言葉を言ったちょくごの相手の顔がふと浮かんできた。
復活という言葉、相手はよく思わなかっただろう。
今さらながら、まずった〜という思いに苛まれている。
一度気になるとずっと気になってしまう。
ものすごく悪いことをした気分でブルーだ。
私は昔からそうだ。
あ〜なんであんなこと言ってしまったんだろう、とグダグダ一人悩む、後悔する。
相手はきっと嫌な思いしただろうと、怒っているだろうと、勝手に妄想を膨らませ、さらに落ち込む。
この癖は直さなければならない。
言ってしまったことは取り消せない。
もう気に病んでも仕方ない。
忘れよう。
気にするな。
大丈夫。
誠意をもってこの案件をやり抜くしかない。
ここで鬱転するわけにはいかないんだ。