病気の知名度
鬱のどん底にいるとき、
起きている時間のほとんどをネット検索にあてていた。
というかそれしかできなかった。。。
「うつ」「自殺」検索しまくっていくなか、「躁鬱病」「双極性障害」という病名を知った。また「人格障害」のことも。
精神科・心療内科のHPにある簡易判定もしてみたりして、
自分は「境界性人格障害」か、「双極性障害」のどちらかではないかと思い始めた。
そして診断結果は「双極性障害」。
今まで無縁と思っていた世界の扉が開いた。
でも、無縁と思うこと自体ちょっとおかしいよね。
「癌」「糖尿病」、「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」などの難病、
これら身体的疾患については、もしかしたら自分もなるかもしれないとなんとなく思っていた。
無縁だとは思っていない。
病名を聞いたことがあったし、世間的にも広く知られているからだ。
でも「鬱病」「躁鬱病」「統合失調症」などは、自分の中で勝手に別のくくりになっていた。
それはこれらの病気に関する知識がなかったからだ。
病名を知らなかったし、まして症状もよくわからない。
鬱病はいまでこそ広く知られているけれど、まだまだどうせなまけ病でしょ、とかの偏見にさらされている気がするし、自分とは無縁、そう考える人が多いと思う。
ようは、これらの病気について、もっと世間の認知度が高まっていたら、自分には無縁とは考えなくなり、また偏見も減るような気がするんだ。
「いや~、糖尿病になっちゃって」
くらいの感じで、
「いや~、双極性障害になっちゃって」
って、言えるくらいに。
今、「双極性障害になっちゃって」と言ったら、まず
「双極性障害って何??」となると思し、聞いた人は超他人事だろう。
言葉で説明したくらいではこの病気はわからない。
精神的なものでしょ、と、あの人おかしいから近づかないでおこう、なんて人もいるだろう。
躁でやらかしたことを、双極性障害の症状なんだ、と理解してくれる人は少ない。
社会的損失が大きい所以だと思う。
「私があんなことしたのは双極性障害だからなんです。でも薬で適切に治療しているのでもう大丈夫です。」
そう言って理解される世の中になったらなぁ。。。
双極性障害は薬でコントロールできる病気だ、投薬はおそらく一生だけど、
糖尿病だって、薬でコントロールするでしょ、一生。
癌だってそう。
癌で入院しました、その間仕事できないでしょ、
躁鬱病で入院しました、その間仕事できないしょ、
「仕事ができない」という結果はおんなじじゃない?
癌になったけど、治療して復帰しました。でも投薬は続けないといけないし、まだまだ不安定だから会社休んだりするけどね。
躁鬱病になったけど、治療して復帰しました。でも投薬は続けないといけなし、まだまだ不安定だから会社休んだりするけどね。
結果はおんなじじゃん!
でも世間の目は違う。
違う大きな原因のひとつは認知度、理解度なんじゃないかな。
もっと世間一般に双極性障害という病気の情報が広まるといい。
もしかしたら自分もなるかもしれない、もうなってるかもしれない、
そう思えるように。