緑内障とステロイド
「緑内障」とは、
緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経という器官に障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。治療が遅れると失明に至ることもあります。
という恐ろしい目の病気。
私は10年前、この緑内障になった。
当時は緑内障という名前くらいは聞いたことが有る程度で、もっと良く聞く白内障とともに高齢者がかかる病気かと思っていた。
お正月を実家で過ごし、その帰りの車でふと気づいた。
「あれ?見える景色が全部白くかすんでる」
当時はコンタクトレンズを使っているので、レンズの曇りかと思ってしばらくほおっていた。
レンズを良く洗っても、白い霞は消えない。残念なことに私はコンタクトレンズをはずすとかすんでいるのかどうかすらわからないほど見えなくなってしまうので、霞の原因がコンタクトレンズではなかったことに気づかなかった。
霞が始まって約2週間、いっこうに視界がクリアにならないので眼科を受診。
いつも通り、器械で視力と眼圧を測る。(眼圧測るのって、空気をプシュッと目にあてるやつ)
なぜか眼圧を3回ほど測り直された。
その後看護婦さんたちがざわざわ。
すぐに診察室に呼ばれ、その場で点滴となった。
通常の眼圧値は15~18くらい。
ところが私の眼圧は38もあった。
目には一定の圧で水分が流れていて、なんらかの原因でその水分の流れが止まったりすると眼圧が上がるらしい。
この水分の量の調節がうまくできなくなり眼圧があがってしまうのが緑内障だ。
高い眼圧は目の奥にある視神経を圧迫し、この圧迫が続くと視神経が細くなり、やがて何も見えなくなる。恐ろしいのは一度細くなった視神経は元には戻らないということ。
当時、私は上の子を産んで半年くらいの頃で、母乳をあげている時期だった。
母乳は親の摂取した薬の成分なんかも排出してしまうため、薬には気をつけなければならない。
眼科で緊急点滴になったとき、薬の成分は授乳NGのものだった。
点滴を投与するには授乳をやめなくてはならない。
当時完全母乳で育てていたし、授乳しているときが一番の幸せなひとときだった私にとって、授乳をやめるなんてことは選択肢の中に全く入っていなかった。
眼科医に母乳をあげてるからなんとか点滴をやめてくれないか、と食い下がったが、
「母乳と視力とどっちが大切なんだ!このままだと失明するぞ!」
と言われ、せめて最後に授乳させてくれ、と眼科に子どもを連れてきてもらい、別室でこれが最後と泣きながら授乳した。
あのときの光景は今でも忘れていない。
その後泣き顔で点滴。
点滴のおかげでいくらが眼圧は下がったものの、まだ30以上あったため、大学病院へ行くことになった。
続く。
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