作業療法?:ひたすら削る
小学生は今夏休み真っただ中。
プールに行ったり、自転車で友達と走り回ったり、子供は楽しそうに過ごしている。
けれども夏休みには「宿題」というものがつきもので、特に親子で頭を悩ませるのが
「自由研究」「工作」などの課題だ。
そんな悩める親子の助け船が自治体の施設や公民館等で開催される「小学生夏休み教室」等と銘打った宿題対策の無料講座だ。
私はこれまで、この手の講座にはあまり参加したことがなかったのだが、自分の母親業リハビリもかねて参加することにした。
幸い軽い躁の私は、親子がたくさんいる会場に臆することなく、無事子供と参加することができた。
会場は小さな考古学の資料館。
開催される講座は、習字教室、工作教室、手作り教室、勾玉作り教室、お絵かき教室。
作品はすべて夏休みの宿題の成果になる。
私たち親子は勾玉作り教室狙いで会場へ。
各教室は定員制で朝8時30分から整理券が配られる。朝早くにもかかわらず、整理券を求める親子で長蛇の列。
無事勾玉作り教室の参加整理券をGETしたところ、勾玉が終わった時間から工作教室の後半組に参加できるという。一応こちらも整理券をもらった。
講座開始は9時30分から。会場の部屋はどこかと館内を探すも見つからない。そしてボランティア係員にきくと、勾玉教室は、なんとこの猛暑の中、野外に設営されたテントの下で行うという。(このときは驚愕したが、あとから野外でなければならないことに納得する。)
テントの下におかれた半割の丸太を作業机代わりにして、みんな好きなところに陣取る。そして配られたのがこれだ。
これを三種類の目の粗さの紙ヤスリでひたすら削る。
制限時間は1時間30分。
これは大変だろうと思ったのだが、この石がとてもやわらかいというかすぐ削れる代物で、(指導員の人はベビーパウダーの原料とか言っていた)思いの外どんどこ削れる。
どんどこ削れるので当然削った粉がすごいことに。
確かに室内ではできないわな。。。と野外であることに納得。
一番粗い目の紙ヤスリである程度形を整えたら、次の紙ヤスリでこれまたひたすらヤスリ、表面の傷を平らにする。
そしていよいよ一番目の細かいヤスリ。石を水に濡らしつつこすっていくと、あらまあ、びっくり、つやつやに。
できあがったのがこちら、
つやつやすべすべの勾玉が完成した。
親子共々大喜び。
そして、この作業。なぜかとても癒された。
充実感に満たされるというか。
無心でひたすら削るという単純作業がいいのだろうか。
そしてできあがるきれいな勾玉。
この作業で満たされた私は、子供を引き連れ工作教室にも参加するのであった。